生理とファスティング
それぞれの期間とファスティングについて見ていきましょう。
生理前
まずは、生理前です。この期間は排卵後にあたりますが、ホルモンの分泌量として「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が多く、黄体期と呼ばれる期間になります。心や身体は不安定になりやすく、また、甘いものが欲しくなったり、食欲も増すほか、脂肪や水分を溜め込みやすくもなり、むくみやすいため、体重もなかなか落ち難い期間と言えます。効果としては△です。
生理中
生理中はホルモンの量として「プロゲステロン(黄体ホルモン)」も、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」も最も分泌量が少ない期間になります。また、身体全体が敏感になっているため、イライラしやすくなるのも特徴です。ファスティング中の生理は普段の生理時よりも痛みが強く出やすいとも言われています。生理が落ち着いて来る頃には体重は落ちやすくなります。効果としては○です。
生理後
生理後はホルモンの量として「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌量が排卵日に向けて高まっていきます。このホルモンは女性の美しさであったり、健康の面であったりとサポートをしてくれるホルモンです。心や身体も軽い時期です。体重もこの期間が一番落ち易いと言われています。効果としてはもちろん◎です。
ファスティングを行うにあたっておススメの時期は?
もう、いつがいいのか何となく分かりましたね。
ズバリ生理後!
上記のホルモンバランスや生理痛などの関係性から、ファスティングを行う一番のおススメは生理後です。生理中に準備食に入り、生理後、ファスティングに入るのが良いとされています。ですが、<痩せる><脂肪を燃やす>等の効果を高めるためには以下のことも取り入れていただきたいです。
効果を高めるには?
ファスティングのダイエット効果を高めるためにおススメするのは…
- 適度な運動
ファスティングだけでも、エネルギー源が切り替わるため、脂肪は燃えていきます。しかし、軽い運動(心拍数が120に上がる程度)を一緒に取り入れて頂くことで、さらに脂肪は燃焼しやすくなります。 - 水分を沢山摂る
水分を1日2L以上摂りましょう。一見、水分はむくみの原因になりそうに思えますが、それは、必要な水分量が摂取できていないため。必要な水分が摂れていないと、身体は水分を溜め込もうとするようになります。しかし、必要以上の水分が摂れるようになると、身体は必要ない水分を体外に排出しようとするように変わっていきます。もちろん排出されるのは古い水分です。体内の水分をどんどん入れ替えてあげましょう。 - マグネシウムを摂る
液体状のマグネシウムを補給してあげると、より効果が高まります。ファスティング中に最も不足しがちなミネラルがマグネシウムです。マグネシウムは、カルシウムとバランスを取りながら、体の機能を陰から支えるミネラルです。エネルギー代謝をはじめとして、300以上の酵素系の働きに関与します。筋肉の伸縮を助けたり、精神を正常に維持するためには欠かせないミネラルでもあります。
ファスティングを行う上で起こりうる生理の乱れ
冒頭でお話した「ファスティング中に生理が来ちゃった」等、生理周期が通常よりも早まったり、予定日でなくても生理が来てしまうということはよくあることです。
心配はいりません。通常、生理は卵巣から出る女性ホルモンの働きで、毎月決まった周期で起こるようコントロールされており、卵巣は、脳の視床下部や下垂体からの命令を受け、女性ホルモンの分泌をしています。ファスティングには自然治癒力を高める効果があります。人や動物はファスティングにより飢餓状態になりやすくなります。ファスティングによる飢餓状態にあるとき、身体は一種の危機感を覚えます。その時に子孫繁栄の防衛能力が高まると言われており、生理が始まりやすくなると言われています。
ファスティングによる生理の乱れは一時的なものと言われており、おおよその方は3カ月以内には周期が戻ります。(3カ月しても周期が戻らない場合、もともと痩せすぎだったり、急に痩せすぎてしまったということが考えられます。婦人科でホルモン量等の検査を受けてください。)
痛みを軽減するために
生理であっても、ファスティング中の服薬はおススメできません。とはいえ、私たちは医師ではないため、飲んでください、絶対に飲まないでくださいと申し上げることはできないです。もしも、お飲みになる場合には自己責任においてお飲みいただくことになります。
服薬をしなくても痛みを軽減する方法はあります。生理中に重さを感じるお腹や腰を温めてあげることです。
- 温かい飲み物を飲みましょう。
温かいノンカフェインのお茶は体の中から、お腹を温めてくれます。酵素ドリンクをお湯で薄めるわけにはいきませんが、冷蔵庫で冷やして水ではなく、常温のお水で薄めてあげると良いでしょう。 - お腹や腰回りなど、痛みや重さを感じるあたりにカイロを当てる、腹巻をするなど、温めましょう。
痛みに対して外側から温めます。普段から行われている方も多いかもしれませんが、温めてあげることにより、血流が良くなります。生理痛の原因は、子宮を収縮させ経血を押し出す働きをする「プロスタグランジン」という物質が過剰に分泌されることです。血行が悪くなると、この物質が骨盤内で滞り、さらに痛みを強くしてしまいます。なので、血流をよくしてあげることで、骨盤内での滞留を防いであげましょう。 - お風呂に浸かる
カイロを当ててあげることと同じですが、体全体の血流を良くしてあげます。ただし、生理中は抵抗力が落ちているという意見もありますので、浸かる際は清潔なお湯に漬かりましょう。また、ファスティング中は血管が開きやすくのぼせやすいので、少しぬるめのお湯でゆっくり浸かるのがおススメです。 - 布団で横になり、ゆっくり休みましょう。
普段から生理痛が酷い方ですと、何か婦人科系の疾患を抱えている可能性もあります。そういった方は、好転反応として、普段よりも痛みが強く出るかもしれません。無理をせず、ゆっくりと過ごしましょう。
まとめ
今回はファスティングと生理についてでした。ファスティングを行うには生理明けすぐが良いことが分かりましたね。この頃に行うことで、ファスティング中に生理が来てしまう可能性も減らすことができるでしょう。ホルモンバランスについてしっかり理解することで、効率的に痩せましょう。
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