【準備食と回復食の基本】 お肉は絶対に避けましょう!動物性たんぱく質がオススメできない理由。

断食(ファスティング)の基礎知識

準備食と回復食にお肉は食べてもいいの?

断食道場をやっていると、「肉を食べてもいいのか?」「なぜ食べてはいけないのか?」ということをよく聞かれます。今回は、皆さんが大好きなお肉について解説します。

断食の前後で肉を控えるべき主な理由

たんぱく質は消化吸収の過程で人体にとって有害なアンモニアを発生させます。そして、動物性たんぱく質は、植物性たんぱく質とは比にならないほどのアンモニアを発生させます。これは肝臓や腎臓で無害化されてから体外に排出されます。よって、肝臓と腎臓には多大な負担がかかります。

これが大きな理由です。

特に断食に入ると、肝臓は脂肪からケトン体というエネルギーを作り出すためにフル稼働します。その前後は可能な限り負担を減らしてあげる必要があります。

なので、たんぱく質の摂取は植物性のものからにしましょう。おススメは大豆です。大豆には、たんぱく質以外でも、ビタミンB1やマグネシウム、亜鉛など代謝の過程で有用な栄養素がたくさん含まれています。摂取する際の基本は、大豆を調理するか、納豆、豆腐などでも良いです。抗酸化作用のあるゴマや、肝臓や腎臓の働きをサポートするといわれている、落花生などもたんぱく質の摂取に非常にに良いです。

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肉を食べれば筋肉がつくのか?

競走馬

断食道場で「筋肉を落としたくないので肉を食べたい」と言われたとき、私はなんと答えるでしょうか。

「肉を食べる必要は無い」と答えます。肉を食べたからといって、それがそのまま筋肉になるわけではない。ということです。

筋肉隆々の競走馬が肉食べているのかと言ったらそうではありませんよね。スペインの闘牛もそうです。あの馬や牛は、肉を食べていますか?
つまり、肉を食べなくても、筋肉は発達します。

「筋肉をつけるために肉を食べる」という理論でいくと、髪の毛を作るために髪の毛を食べ、目を作るために目を食べ、骨を作るために骨を食べないといけなくなります。骨を作るためにはカルシウムが原料の一つだと理解している人は多いです。それにも関わらず、なぜ、筋肉の原料はアミノ酸だから、アミノ酸を摂ろうとはならないのでしょうか。

必須アミノ酸

たんぱく質の全てはたった20種類のアミノ酸から構成されます。たんぱく質を食べたら、それを分解して吸収し、人間が使えるたんぱく質に再構築する必要があります。たんぱく質は、筋肉を作るだけでなく、体内酵素やホルモン、免疫物質など、様々なものに再構築されます。この時にはたんぱく質の原料となるアミノ酸だけではなく様々なミネラルやビタミンが必要になります。

しかしながら、肉を食べないと筋肉ができないと思い込んでいる人は非常に多いです。

アメリカで昨年公開されたドキュメンタリーで、「ゲームチェンジャー スポーツ栄養学の真実」という、総合格闘家が科学者やトップアスリートに話を聞き、食生活が運動能力や健康に及ぼす影響を探求するドキュメンタリーがあります。こちらは一度見て頂くことをおススメします。

ゲームチェンジャー スポーツ栄養学の真実 (You Tube)
ゲームチェンジャー スポーツ栄養学の真実 (Netflix)

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肉食をすすめない6つの理由

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腎臓肝臓に多大な負担がかかる

最初にお伝えしましたが、肉は代謝の過程でアンモニアを発生させ、腎臓・肝臓に多大な負担がかかります。それも大量に摂られがちです。焼き肉で肉を沢山食べることはあるかもしれませんが、それと同量の大豆を食べることはまずないでしょう。もし、肉を大量に食べ、アンモニア処理が追いつかない場合、これらが血液や筋肉組織に溜まり、疲労感や嘔吐、気分障害などの症状を起こすこともあると言われています。

骨や歯をもろくする

肉を食べた時、血液を酸性に傾けます。それを中性に戻すためには非常に多くのミネラルが使われます。具体的には歯や骨からカルシウムが使われます。また血中のカルシウムとリンの比率も1:1に保たれなくてはいけないのですが、肉はリンが過剰なためにそのバランスを崩します。この理由においても血中で必要なカルシウムを骨などから使用してしまいます。これが肉を食べると骨粗鬆症になると言われる理由です。

消化器官の負担

消化は非常にエネルギーを使う行為です。そのため食後に眠くなったり、動きたくなくなったりします。炭水化物に比べると、たんぱく質や脂質は扱いが大変です。特に、日本人は欧米人に比べ穀物を消化しやすいように進化しており、反対に、胃酸の量が少なく、肉の消化も苦手と言われています。

調理方法が肉のデメリットを増やす

焼いたり、揚げたりする過程で、終末糖化産物AGEを発生させます。これは、体の老化を加速させます。AGEの問題点は通常体内から排出されず、蓄積されていくということです。今から増やさないようにすることはできるのですが、溜まってしまったものはどうすることもできません。シワやシミなどの美容的な部分だけではなく、ガンやアルツハイマーへの影響も指摘されています。

がんのリスク

WTOは1日に50g(ソーセージなら2〜3本程度)の加工肉を食べると、大腸がんのリスクが18%増えるという発表をしています。原因は、基本的には食品添加物とされていますが、ソーセージやハムなどが好きな方は気をつけましょう。

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腸内環境の悪化

肉を食べると、お通じが臭うのが分かりますか?これは、悪玉菌優位の腸内環境が出来上がってしまった証拠です。腸の中を腐敗させて、有害物質やアンモニアやスカトールといった臭いガスを発生させます。肉を食べすぎると、便やおならが臭うのはそのためなのです。

まとめ

普段の生活から全く肉を食べないようにとは言いません。しかし、現代においては、肉も、タバコやアルコール類と同じ、嗜好品として理解すべきという意見も増えていますので、そのデメリットをご理解いただけたらと思います。

逆に肉のよいところは?と、聞かれたら、美味しいということを申し上げるでしょうか。

ただし、内臓の負担軽減、腸内環境改善のために、断食の前後は、肉類は避けましょう。たんぱく質を摂るなら、植物性の大豆やゴマ、落花生などで摂りましょう。

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